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151 第140話

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現在時刻は2時半。
陶は携帯電話でパソコンの画面を撮影した。
シャッター音
スマホに指を滑らせる音
マウス音
「シャットダウンと…。」
席を立ち上がった陶は部屋全体を見回す。
誰もいない。
「よし…。」
スイッチ音
ドア閉める音
革靴の音響く
ドアが開く音(遠くで)
「ん?」
陶は立ち止まった。
背後でドアが開く音が聞こえた。
いま自分が消灯して出てきた部屋の方だ。
ーまさか…誰かいたのか…。
汗のようなものが陶の首筋に流れた。
そしてそちらの方に振り返る。
「…気のせい…なのか…。」
しばらくその場に立ち尽くした彼はきびすを返して元の方に進み始めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夜の街の音
「おつとめご苦労様でした。松永課長。」
「いやぁ…シャバの空気はいいもんだな。」
「いまどちらですか。」
「警視庁の前。コンビニ寄ってから察庁に行くよ。」
「あれ?お迎えは?」
「あぁ百目鬼が迎えに来るって言ってきたが、直ぐ横だろ。いいよ、断った。」
「直ぐの復帰、大丈夫ですか。少し休んでは?」
「いやそれは無理。片倉が倒れたって連絡が入ってさ。」
「片倉さんが?」
「あぁ。疲労らしい。」
「それは…。」
「知らないうちに情勢は随分と変わってるみたいだ。」
「それはこちらもです。」
「なんだ?」
「目標、ここに来てボロ出しました。」
「やったか…。」
「仲野を唆していました。」
「…ロシアがらみか。」
「はい。我が国におけるアルミヤプラボスディアによる作戦行動を止めるには、そこと深い関係のあるロシアの力を借りるしかない。そこで議員の中でも最もロシアとのパイプをもつ仲野に動けと。」
「なんで自衛隊を使わないんだよ…。」
「そうすると手柄をすべて与党に持っていかれますよ、と。」
「あぁ…そういうことね…。」
「またついさっきのことですが、目標は下間悠里の写真を携帯で撮影し、それをどこかに送っていました。」
「悠里の写真を?」
「はい。」
「…わかった。それについてはこれから情報を整理してすぐに調べる。」
「よろしくお願いいたします。」
「関。」
「はい。」
「時間は無いぞ。」
「理解しています。」
「上杉情報官は。」
「全体の状況はほぼ把握しています。」
「よし。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
金沢駅近くのビジネスホテル。
この一室に空閑は居た。
電気を消しベッドに横たわるも、先ほどから妙な汗が止まらない。
併せて発熱もしていないのに体の節々が痛み、手足を虫が這いずり回るような感覚がある。
これでは到底眠ることなど出来ない。
何度も寝返りを打っては立ち上がる。
うろうろと部屋の中を歩き回って、また横になるの繰り返しだ。
今は4月30日木曜日。時刻は午前3時だ。5月1日まで24時間を切った状態。
少しでも休息は取らなければならない。
かと言ってじっと横になっていることもままならない。
無為に時間を過ごしてしまっている自分に腹立たしい思いだった。
バイブ音
携帯電話が光った。
それを手にした空閑は立ち尽くした。
頭髪を真ん中で分け、丸眼鏡をかけた男がスウェットのようなものを着てこちらを見ている写真が表示されていた。
「インチョウ…。」
その画像に次いで椎名からのメッセージが届く。
「収監されたときの下間悠里だそうだ。」
「…。」
「Вы собираетесь спасти Юрия, не так ли? ユーリを救うんだろ?」
「Конечно. もちろん。」
「じゃあ明日に備えて今日一日は英気を養え。いまのお前にはやることはない。明日に向けてお前はやるだけやった。」
「休むと言っても…。」
「休むのも仕事のウチだ。俺はお前の体調が心配だ。」
「体調?」
「ああ。」
「何のことだ?」
すこし間を置いて椎名から返信がきた。
「その感じなら問題なさそうだな。」
「どういうことだ?キング。」
「とにかくいまお前は動かない方が良い。公安の目が光っているから。」
部屋のカーテンを開き外の様子を見る。
午前3時というこの時間でも、向こう側のホテルには明かりがついた部屋があった。
どういう人間がどういう活動をしているかなんかわからない。
ましてや人を欺いてなんぼの公安警察が、どういう形で今の自分を監視しているかわかりっこない。
カーテンを閉めた空閑は椎名の意見を素直に聞くことにした。
「…わかった。」
「今どこだ。」
「金沢駅近くのビジネスホテル。」
「窮屈かもしれないがそこに一日引きこもってくれ。朝戸の管理は俺の方でする。」
「リモートでの管理も可能だが。」
「やめておこう。通信も割れるかもしれない。俺が別ルートで奴の管理をする。」
「わかった。」
「では当日。」
机の上に携帯を置いた空閑は、そのままベッドに横たわった。
そして目を瞑る。
一瞬にして彼は深い眠りについた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
バイブ音
点灯した画面を見ると時刻は午前3時だった。
「なんだ…こんな時間に…。」
ベッドの中から手を伸ばしそれを手にする。
そこには若林という名前が表示されていた。
咳払いをして彼はそれに出る。
「私だ…。」
「局長。お楽しみのところ申し訳ございません。」
「馬鹿言え、こんな時間まで楽しめるか。時間を考えろ。」
「あっ申し訳ございません。局長のことですからてっきり。」
「ふふっ。」
「ふふふ。」
「で、なんだ。」
局長と言われるこの男は空いた右手で隣に手を伸ばす。
「全部聞かせていただきました。」
「えっ。」
男は何度も右手でその辺りをまさぐる。
そこにあるはずの女性の体の感触がない。
飛び起きた彼は部屋の電気を付けた。
「警察のお偉方ってのは、どうしてこうも色に弱いのでしょうかね…」
「おい…若林…お前…。」
「警備局長になってもこの詰めの甘さ。組織改編をしても結局は人が運用します。その人が、しかもその要職にある人がこうだと、税金の無駄使いと言われても仕方が無い。」
「ま、待て…。」
ドアを叩く音。
「開けろ!」
「監察ですよ。」
「若林…お前俺を…。」
「何言ってんだ。国を売ろうとしたお前に比べてどっちがマシなんだって話だよ。」
ドアがぶち破られる音が電話越しに聞こえる
タバコを吸う音
「若林です。局長の件終わりました。」
「よくやった。」
「しかしこうも色が効くとは。」
「朝倉と同じだ。俺が干されて油断した。」
「あぁ…。」
「人間の性ってもんはそうは帰られんさ。」
「同族が集まるわけですからね。」
「ああ。」
職員から何かの報告を受けた若林は、彼に撤収しろと合図を出す。
それに敬礼で応えた職員は駆け足でその場から立ち去った。
「ところで片倉が倒れた。」
「えっ!?」
「なので若林、お前は特高の応援に行ってくれ。」
「あ、はい。ってか大丈夫なんですか。片倉さん。」
「疲労だ。いまは病院で休んでいる。」
「しかし自分に特高が務まるでしょうか。」
「問題ない。百目鬼も居る。」
「…。」
「どうした?」
「奥様には?」
「おいおい。ややっこしいことは無しだ。」
「冗談です。」
「…冗談も言えん状況だぞ。」
「気づけばオールスターじゃないですか。」
「だろう?」
「…しくじれませんね。」
「だな…。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【Twitter】
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ご意見・ご感想・ご質問等は公式サイトもしくはTwitterからお気軽にお寄せください。
皆さんのご意見が本当に励みになります。よろしくおねがいします。
すべてのご意見に目を通させていただきます。
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現在時刻は2時半。
陶は携帯電話でパソコンの画面を撮影した。
シャッター音
スマホに指を滑らせる音
マウス音
「シャットダウンと…。」
席を立ち上がった陶は部屋全体を見回す。
誰もいない。
「よし…。」
スイッチ音
ドア閉める音
革靴の音響く
ドアが開く音(遠くで)
「ん?」
陶は立ち止まった。
背後でドアが開く音が聞こえた。
いま自分が消灯して出てきた部屋の方だ。
ーまさか…誰かいたのか…。
汗のようなものが陶の首筋に流れた。
そしてそちらの方に振り返る。
「…気のせい…なのか…。」
しばらくその場に立ち尽くした彼はきびすを返して元の方に進み始めた。
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夜の街の音
「おつとめご苦労様でした。松永課長。」
「いやぁ…シャバの空気はいいもんだな。」
「いまどちらですか。」
「警視庁の前。コンビニ寄ってから察庁に行くよ。」
「あれ?お迎えは?」
「あぁ百目鬼が迎えに来るって言ってきたが、直ぐ横だろ。いいよ、断った。」
「直ぐの復帰、大丈夫ですか。少し休んでは?」
「いやそれは無理。片倉が倒れたって連絡が入ってさ。」
「片倉さんが?」
「あぁ。疲労らしい。」
「それは…。」
「知らないうちに情勢は随分と変わってるみたいだ。」
「それはこちらもです。」
「なんだ?」
「目標、ここに来てボロ出しました。」
「やったか…。」
「仲野を唆していました。」
「…ロシアがらみか。」
「はい。我が国におけるアルミヤプラボスディアによる作戦行動を止めるには、そこと深い関係のあるロシアの力を借りるしかない。そこで議員の中でも最もロシアとのパイプをもつ仲野に動けと。」
「なんで自衛隊を使わないんだよ…。」
「そうすると手柄をすべて与党に持っていかれますよ、と。」
「あぁ…そういうことね…。」
「またついさっきのことですが、目標は下間悠里の写真を携帯で撮影し、それをどこかに送っていました。」
「悠里の写真を?」
「はい。」
「…わかった。それについてはこれから情報を整理してすぐに調べる。」
「よろしくお願いいたします。」
「関。」
「はい。」
「時間は無いぞ。」
「理解しています。」
「上杉情報官は。」
「全体の状況はほぼ把握しています。」
「よし。」
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金沢駅近くのビジネスホテル。
この一室に空閑は居た。
電気を消しベッドに横たわるも、先ほどから妙な汗が止まらない。
併せて発熱もしていないのに体の節々が痛み、手足を虫が這いずり回るような感覚がある。
これでは到底眠ることなど出来ない。
何度も寝返りを打っては立ち上がる。
うろうろと部屋の中を歩き回って、また横になるの繰り返しだ。
今は4月30日木曜日。時刻は午前3時だ。5月1日まで24時間を切った状態。
少しでも休息は取らなければならない。
かと言ってじっと横になっていることもままならない。
無為に時間を過ごしてしまっている自分に腹立たしい思いだった。
バイブ音
携帯電話が光った。
それを手にした空閑は立ち尽くした。
頭髪を真ん中で分け、丸眼鏡をかけた男がスウェットのようなものを着てこちらを見ている写真が表示されていた。
「インチョウ…。」
その画像に次いで椎名からのメッセージが届く。
「収監されたときの下間悠里だそうだ。」
「…。」
「Вы собираетесь спасти Юрия, не так ли? ユーリを救うんだろ?」
「Конечно. もちろん。」
「じゃあ明日に備えて今日一日は英気を養え。いまのお前にはやることはない。明日に向けてお前はやるだけやった。」
「休むと言っても…。」
「休むのも仕事のウチだ。俺はお前の体調が心配だ。」
「体調?」
「ああ。」
「何のことだ?」
すこし間を置いて椎名から返信がきた。
「その感じなら問題なさそうだな。」
「どういうことだ?キング。」
「とにかくいまお前は動かない方が良い。公安の目が光っているから。」
部屋のカーテンを開き外の様子を見る。
午前3時というこの時間でも、向こう側のホテルには明かりがついた部屋があった。
どういう人間がどういう活動をしているかなんかわからない。
ましてや人を欺いてなんぼの公安警察が、どういう形で今の自分を監視しているかわかりっこない。
カーテンを閉めた空閑は椎名の意見を素直に聞くことにした。
「…わかった。」
「今どこだ。」
「金沢駅近くのビジネスホテル。」
「窮屈かもしれないがそこに一日引きこもってくれ。朝戸の管理は俺の方でする。」
「リモートでの管理も可能だが。」
「やめておこう。通信も割れるかもしれない。俺が別ルートで奴の管理をする。」
「わかった。」
「では当日。」
机の上に携帯を置いた空閑は、そのままベッドに横たわった。
そして目を瞑る。
一瞬にして彼は深い眠りについた。
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バイブ音
点灯した画面を見ると時刻は午前3時だった。
「なんだ…こんな時間に…。」
ベッドの中から手を伸ばしそれを手にする。
そこには若林という名前が表示されていた。
咳払いをして彼はそれに出る。
「私だ…。」
「局長。お楽しみのところ申し訳ございません。」
「馬鹿言え、こんな時間まで楽しめるか。時間を考えろ。」
「あっ申し訳ございません。局長のことですからてっきり。」
「ふふっ。」
「ふふふ。」
「で、なんだ。」
局長と言われるこの男は空いた右手で隣に手を伸ばす。
「全部聞かせていただきました。」
「えっ。」
男は何度も右手でその辺りをまさぐる。
そこにあるはずの女性の体の感触がない。
飛び起きた彼は部屋の電気を付けた。
「警察のお偉方ってのは、どうしてこうも色に弱いのでしょうかね…」
「おい…若林…お前…。」
「警備局長になってもこの詰めの甘さ。組織改編をしても結局は人が運用します。その人が、しかもその要職にある人がこうだと、税金の無駄使いと言われても仕方が無い。」
「ま、待て…。」
ドアを叩く音。
「開けろ!」
「監察ですよ。」
「若林…お前俺を…。」
「何言ってんだ。国を売ろうとしたお前に比べてどっちがマシなんだって話だよ。」
ドアがぶち破られる音が電話越しに聞こえる
タバコを吸う音
「若林です。局長の件終わりました。」
「よくやった。」
「しかしこうも色が効くとは。」
「朝倉と同じだ。俺が干されて油断した。」
「あぁ…。」
「人間の性ってもんはそうは帰られんさ。」
「同族が集まるわけですからね。」
「ああ。」
職員から何かの報告を受けた若林は、彼に撤収しろと合図を出す。
それに敬礼で応えた職員は駆け足でその場から立ち去った。
「ところで片倉が倒れた。」
「えっ!?」
「なので若林、お前は特高の応援に行ってくれ。」
「あ、はい。ってか大丈夫なんですか。片倉さん。」
「疲労だ。いまは病院で休んでいる。」
「しかし自分に特高が務まるでしょうか。」
「問題ない。百目鬼も居る。」
「…。」
「どうした?」
「奥様には?」
「おいおい。ややっこしいことは無しだ。」
「冗談です。」
「…冗談も言えん状況だぞ。」
「気づけばオールスターじゃないですか。」
「だろう?」
「…しくじれませんね。」
「だな…。」
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